死亡保険に入っている方で、
「月々の保険料の支払いがきつい……」
「もうすこし保険料を安くできないかな」
という方や、
「子供ができたので死亡保険に入ろうと思っているが、どう選べばいいのだろう」
と思っている方。
タイトルの通り、死亡保険はネット生保の商品から選ぶのが賢明です。
すでに死亡保険に加入している方もネット生保の死亡保険に乗り換えたほうが良い可能性は大いにあります。
この理由は保険料の内訳を知ることで理解できます。
そこで、この記事では生命保険の価格を決める要素について概説し、死亡保険とどのように向きえばよいかお伝えします。
※みなさんの所属組織が団体保険を用意している場合は、ネット生保よりもその死亡保険のほうが安い可能性があります。
ご自身が団体保険に入れるかどうか確認しましょう。
この記事は会社等の団体保険に入れない方を対象に書いています。
保険料の構成
まず抑えておいて欲しいのは保険料の構成です。
みなさんが支払う保険料(営業保険料)は、以下の2つから構成されています。
・純保険料
・付加保険料
ではこれらについて簡単にみていきましょう。
純保険料
純保険料は、将来支払われる保険金の財源になる部分です。
保険の製造原価のようなものであると考えてもらえれば良いです。
付加保険料
付加保険料は保険会社の運営費、要は手数料です。
それぞれの保険料を決める要素
みなさんが生命保険会社に支払う保険料(営業保険料)は、純保険料と付加保険料から構成されていると述べました。
次に、これらが何をもとに算出されるのか見ていきましょう。
純保険料
純保険料は以下の2つによって算出されます。
・死亡や入院などの発生確率(予定死亡率)
・運用の利回り(予定利率)
ここは、やや専門的な用語が出てきますので、流す程度に読んでもらえれば良いです。
重要なことは、死亡保険や生存保険に関して、純保険料は各生命保険会社間で違いはほぼないということです。
1. 死亡の発生確率(予定死亡率)
日本の生命保険会社は原則として、どこも同じ生命表(日本人の年齢別・性別に次の誕生日までの間の死亡率を)をもとにして、死亡発生確率を計算しています。(正確に言えば、日本アクチュアリー会が生命保険を購入した人を対象として調査した「経験表」が予定死亡率の算出に用いられています)
つまり、予定死亡率は同じ統計表をもとにを計算されているので、各生命保険会社で違いはないと考えられます。
ちなみに医療保険に関しては、死亡保険の様に統一された基準が存在しないため、純保険料は保険会社によって様々であると考えられます。
2. 運用の利回り(予定利率)
保険加入者が支払った保険料の一部を運用して得られる、見込みの運用収益率のことです。
保険会社がうまく運用できるほど、 加入者の保険料負担は小さくなります。
実は、この予定利率は各生命保険会社が完全に自由に設定できるものではなく、金融庁によって定められた基準が存在し、それから大きく乖離することができません。
ですから、予定利率も予定死亡率と同様に各会社で違いはほぼないと言えます。
つまり、死亡保険や生存保険の純保険料は各保険会社で差はほとんどないだろうということです。
付加保険料
次に付加保険料についてです。
付加保険料は主に以下から構成されています。
・生命保険契約を維持、管理するための費用
・契約の販売や維持、管理等に使用する人件費・物件費
これらは生命保険会社によって異なります。
例えば販売方法について、人による営業を主とする会社とチラシやネットを主とする会社では、人件費が大きく異なることは容易に想像できるのではないでしょうか。
また、経営努力を行っている会社はそうでない会社より無駄なコストを省けているでしょう。
つまり、付加保険料は各生命保険会社によってマチマチなのです。
死亡保険選びで意識すること
ここまで、保険料の構成およびそれらを決める要素について見てきました。
以上から、保険選びに関して次の結論が導かれます。
”死亡保険に関しては各生命保険会社で純保険料はほとんど変わらないので、同様の保障であれば、付加保険料(手数料)がより安い生命保険会社の商品を選ぶと良い”
ということです。
では、付加保険料が安い生命保険会社はどのような会社でしょうか。
それは冒頭で述べた、ネットやチラシ等をメインの販売網としているネット系生命保険会社です。
付加保険料のところでも触れましたが、営業職員を多く抱えている会社とネット販売を主とする会社では、人件費は後者の方が安く、付加保険料が安いことは明らかです。
ですから、死亡保険や生存保険に関しては、保障内容(支払う保険料と死亡・高度障害保険金額)が同様であれば、ネット系生命保険会社の商品を選ぶのが合理的な判断なのです。
加入方針
以上をふまえて、死亡保障を欲しい方が定期死亡保険とどのように向き合うべきか検討します。
みなさんを以下のグループに分けて考えます。
・定期死亡保険に加入していない方
・定期死亡保険に加入している方
※ここでは、死亡保険である養老保険と終身死亡保険は検討しません。
詳しくは以下を参考にしてください。
定期死亡保険に加入していない方
ネット系生命保険会社から定期死亡保険を選びましょう。
定期死亡保険と似た保険である収入保障保険を選んでもよいでしょう。
定期死亡保険に加入している方
ネット系生命保険会社の定期死亡保険に加入している方は良い選択をしているので、保障内容に過不足がなければ何も問題はありません。
もし、それ以外の定期死亡保険に入っている場合は見直しましょう。
保険に入りなおすと保険料が高くなると言われますが、その増加分を考慮してもネット生保の方が保険料が安くなる可能性があるからです。
まとめ
繰り返しになりますが、みなさんが保険会社に支払う保険料(営業保険料)は純保険料と付加保険料から構成されています。
純保険料は死亡や入院の発生確率と運用利回りから算出されます。
付加保険料は会社の運営費で各社によって異なります。
死亡保険や生存保険に関しては純保険料が各社でほぼ変わらないので、付加保険料が安い会社を選ぶことが経済合理的な判断です。
そして、付加保険料が安いのはネットやチラシ等を主な販売網としている会社、つまりネット生保(もしくは一部の共済)ですから、死亡保険に加入する際はそこの商品を選んで買いましょう。