定期死亡保障は共済とネット生保のどちらから選ぶべきか

死亡保険に加入するならば、ネット系生命保険会社の商品から選ぶと良い、と別の記事で申し上げました。

しかし、

「共済も掛金が安いと言われているが、共済とネット系生命保険ではどちらの方が安いんだろう…」

と疑問を持っている方もいらっしゃるかもしれません。

結論を申し上げると、定期死亡保険に関しては、共済よりネット系生命保険の方が同じ条件であればほとんどの場合お得です。同じ保険金額に対して、後者の方が保険料が安い場合が多いからです。

この記事では具体的に保険料の比較を行い、それを明らかにします。

なお、加入の具体例はは以下の場合で考えます。

契約年齢：30歳
性別：男性
保険金額：1000万円
保険期間：65歳満了

ネット系生保の定期死亡保険の保険料

まずはネット系生命保険会社の定期死亡保険の保険料を見てみましょう。

ここでは、SBI生命保険の「クリック定期！Neo」を例として用います。

65歳まで無事であれば、保険料の支払い総額は

2070円×12ヶ月×35年＝86万9400円

となります。

JA共済

JA共済の「定期生命共済」の30～65歳までの保険料の支払い総額を計算してみます。

月払いの場合、65歳まで無事であれば、以下が支払い総額となります。

3840円×12ヶ月×35年＝161万2800円

全労災

全労災の「せいめい共済　定期生命プラン」の30～65歳までの保険料の支払い総額を計算します。

なお、契約期間が最大10年なので、各10年ごとの掛け金を足し合わせて支払い総額を計算します。

30歳以上～40歳未満の掛金の総額：1400円×12ヶ月×10年＝16万8000円
40歳以上～50歳未満の掛金の総額：2400円×12ヶ月×10年＝28万8000円
50歳以上～60歳未満の掛金の総額：5300円×12ヶ月×10年＝63万6000円
60歳以上～65歳未満の掛金の総額：10900円×12ヶ月×5年＝65万4000円

65歳になる時点まで無事であれば、支払保険料総額は以下になります。

16万8000円＋28万8000円＋63万6000円＋65万4000円＝174万6000円

CO・OP共済

CO・OP共済の「あいぷらす」に30～65歳までの掛金の支払い総額を計算します（入院特約などの生命保障以外の保障は付加しません）

この共済は契約が10年ごとに更新のため、各10年ごとの掛金を足し合わせて支払い総額を計算します。

30歳以上～40歳未満の掛金の総額：1200円×12ヶ月×10年＝14万4000円
40歳以上～50歳未満の掛金の総額：2700円×12ヶ月×10年＝32万4000円
50歳以上～60歳未満の掛金の総額：5500円×12ヶ月×10年＝66万円
60歳以上～65歳未満の掛金の総額：15200円×12ヶ月×5年＝91万2000円

65歳になる時点まで無事であれば、掛金の総額は以下になります。

14万4000円＋32万4000円＋66万円＋91万2000円＝204万円

都道府県民共済

残念ながら、死亡保障のみの商品が存在しないため保険料の比較ができません。

まとめ

契約年齢：30歳
性別：男性
保険金額：1000万円
保険期間：65歳満了

上記の例で各生命保険・共済に加入した場合の、30～65歳までの保険料の支払総額は以下の通りです。

SBI生命　「クリック定期！ Neo」：86万9400円
JA共済　「定期生命共済」：161万2800円
全労災　「せいめい共済　」：174万6000円
CO・OP共済　「あいぷらす」：204万円
都道府県民共済：　比較不可

定期死亡保険について、ネット系生命保険と共済の保険料を比較すると、前者の保険料は共済と比較して圧倒的に安いことがお分かりいただけると思います。

なお、都道府県民共済に関しては、死亡保障単体の商品がないため比較はできませんでしたが、死亡保障を用意するにはあまりおすすめできません。理由は以下です。

・死亡保険金額をフレキシブルに選ぶことが出来ない
→用意したい死亡保険金額は各人で異なりますが、それを選択できないのは問題。
・医療保障まで付いてくる
→死亡保障のみを求めている場合は医療保障は余分です。

ですから、定期死亡保険はネット系生命保険会社から選ぶべきです。